赤塚不二夫【まんが入門】で「マンガの描き方」を学んだ・漫画家に憧れた昭和の思い出【2】

ペン・墨汁・ケント紙・ホワイト・・・懐かしのアナログ漫画道具

で、髪の毛とか真っ黒なところも、一生懸命に青ボールペンで塗りつぶそうとしたり。

墨ベタ(墨と筆で塗りつぶす行為およびその箇所)なんて知りませんでしたからね~。

 

「スクリーン・トーン」っていう、網点なんかのパターン部分も、点々を規則的に描いてみたり。

「これは(やり方が)違うだろうなあ」とは思いましたけど、なにせスクリーン・トーンなんて存在知りませんでしたからね~。

 

タメゴロー
タメゴロー

でも、とりあえずやってみた自分に拍手を送りたい気分ですね。(笑)

 

そんな状況だった中で、

「つけペンで描く」「ベタ(塗りつぶし)は、筆で塗る」「間違えた部分はポスターカラーのホワイトで修正する」

なんて教えてくれたのが、赤塚不二夫さんの『まんが入門』でした。

 

も~「開眼」でしたねえ。^^

紙はケント紙か模造紙、みたいに『まんが入門』書かれてたので、さっそく文房具屋さんで買いましたね。


少女まんが入門 (小学館ミニレディー百科シリーズ 6)


少女まんが入門―初歩からプロになるまで


少女まんが家入門―あなたもなれる! (1982年) (入門チャンピオンコース)

『少女まんが家入門―あなたもなれる! (1982年) (入門チャンピオンコース)』については、コチラに記事がありました。竹宮恵子先生、白沢冬香先生、前原滋子先生、
青池保子先生、いがらしゆみこ先生、里中満智子先生、高階良子先生が誌上レクチャーしてくださっている本だそうです。

 

漫画製作にさまざまな試行錯誤

赤塚不二夫さんの『まんが入門』に書かれてあってケント紙・模造紙を文房具屋さん(またもや目白にあったマコトヤさん)に買いに行ったわけですが。

ところが、ケント紙も模造紙も、どっちも手頃なサイズがなくて(模造紙のカットしてあるものがあったけど、たしか薄かった気が)、ケント紙のいわゆる全紙サイズを買ってきて、自分で切って使いましたね~。

 

今のように市販の「マンガ専用原稿用紙」(ほしい方は、この記事の最後に商品リンクあり)なんて売ってませんでしたからね~。

紙がシワになんないように切るのが実に大変でした。

 

もちろん、枠線用にケント紙にキリで(8か所)穴をあけることも、『まんが入門』の通りに。^^

 

タメゴロー
タメゴロー

ただ、ケント紙が厚くてツルツルで、めっちゃ描きにくかったのを憶えてます~。

 

そこにGペンで絵を描こうとしたら、ガッとペン先が開いちゃってインク(墨汁)が「ボタ~」。^^;

当時はGペンが一番むずかしいペンだと思いましたねえ、力加減が。

 

慣れると太い線、細い線、どんな線でも引けるのがGペンってことなんですが・・・。

ついに慣れませんでした。^^;

 

タメゴロー
タメゴロー

あと、スクリーン・トーンの存在も、『まんが入門』ではじめて知りました。

 

この本には「絵が冷たい印象になるので、多用は勧めない」みたいにありましたけどね。

 

もちろん道具のことだけじゃなくて、絵の描き方(デフォルメの仕方とか、パースのつけ方とか、デッサンの方法とか)も載ってたと思いますが、私にはこの道具の部分が衝撃的でしたねえ。

なにしろ、青のボールペンで作画を試みてた私ですから、それこそ、コペルニクス的転回でした。

 

今から考えると、バカみたいな試行錯誤でしたけど、この試行錯誤することの大事さっていうのも痛感するところなんですけどもね。

はじめから正解が与えられるんじゃなくて。

 

ちょっと理屈っぽくなっちゃいますが、この「バカみたいな」ってのを、侮ってバカにしちゃあいけないなーと。

 

タメゴロー
タメゴロー

少なくとも、あのとき感じたワクワク感っていうのはよく覚えてるし、大事にしていきたい感覚だなあと思いますね~、私にとっては。

 

 

【石ノ森章太郎のマンガ家入門】は、プロになりたい人のバイブル

…っていうけど、赤塚不二夫さんの『まんが入門』で道具がそろったからといってスンナリとマンガが描けるわけじゃないわけですけどね、もちろん。

だから、あとは実際にマンガを描いて描いて描きまくるしかないわけですよね、上達には。

 

タメゴロー
タメゴロー

その後、子どもながらにもプロの漫画家さんに教えていただく機会がありまして、技術的なことをある程度憶えたんですけどねえ。

 

今になって、仕事関係でプロの漫画家さんと話をすると、結構私と同世代のみなさんで、
この赤塚不二夫さんの『まんが入門』がほんとに入門だったとおっしゃる方々がいらして。

その道を貫いてプロの漫画家になられたみなさんを羨ましく思いますけど、『まんが入門』は、私にとってもエキサイティングな経験でしたねえ。

 

『石ノ森章太郎のマンガ家入門』

は、当時は知りませんでしたけど、この本が入門になったプロ漫画家の方々も大勢おられるようですね。

 


少年のためのマンガ家入門


石ノ森章太郎のマンガ家入門 (秋田文庫)

 

我々よりも、もう少し年長の世代の方は、石ノ森先生の本がテキストだったのかもしれません。

私の場合は、プロ漫画家にはなれなかったけど、ワクワクを与えてくれた赤塚先生の『まんが入門』に感謝ですね!

 

こちら↓↓↓の『仮面ライダー青春譜: もうひとつの昭和マンガ史』は、著者のすがやみつる先生がプロ漫画家になるまでの実体験をもとに書かれており、「あの頃」の舞台裏の息遣いまで伝わって実に面白く、オススメです。

『石ノ森章太郎のマンガ家入門』の話も出て来ます。

昭和漫画ファンは必読の価値あり!

 

 

というわけで、赤塚不二夫『まんが入門』のお話でした!

 

タメゴロー
タメゴロー

次回もまた、モア・ベターよ♪

 

 【2021年9月後記】あさの りじ『まんが教室』

当ツイッターのフォロワーさんから、こんなリプをいただきました。

 

あさの りじ(浅野利治)先生の『まんが教室』

調べてみると、まだ入手可能なようです。↓↓↓↓↓

「創作を目指している方におすすめ」ということは、核心をついていて深そうですねえ。

 

「行儀の良いファンと立派な先生…時代が許した蜜月」・・・ほんとにその通りですね。

それが今に至るレジェンド的作品が数多生まれた原動力だったのかもしれないですねえ。

そういう時代を肌で体験できた世代として幸せです。^^

 

タメゴロー
タメゴロー

貴重な情報、ありがとうございます。

 


まんが版 入門百科 まんが教室


 

オマケ↓↓↓

 


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